日本一のモグラ駅!?土合駅【おもしろ駅紹介1】
皆さんこんにちは!!
今回は、ちょっと変わった面白い駅を紹介してみたいと思います!!
題して【おもしろ駅紹介】!!
その第一回目のおもしろ駅はこちら、、
土合駅です!!
何が変わっているかというと、日本一のモグラ駅として知られているんです!
特に下り線ホームが有名で、なんとなんと改札からの所要時間の目安は10分!
駅舎と上りホームがある地上と下りホームの間にはなんとなんと81mもの高低差があります!!
改札に到達するまでには、無限に続くように感じる462段の階段(長さ338m)を登って、更に24段、143mの乗り換え通路(?)で湯桧曽川と国道を超える必要があるんです!!
これが改札からホームへの道ですよ!
ちなみに私は運動が得意なので、階段ダッシュに挑みました!(笑)
半分を超えてからは登るペースが落ちてしまい、先の見えない状況で、最早ダッシュではなくなってしまいましたが、見事ぶっちぎりの一番乗りで改札まで行けました!
・土合駅の場所
さて、そんな日本一のモグラ駅こと土合駅なのですが、実は関東にあるんです!!
距離的にはそこまで遠くありません!!
しかしアクセス手段となる上越線の本数が少ないのです、、
2駅手前の水上駅までは、本数が多いのですが、そこから先の新潟県に抜ける区間の本数が一気に減ります、、
2020年5月現在、平日5往復、土休日6往復です!
しかし、青春18きっぷでも東京から日帰り出来ますし、またまた姨捨駅のようにこの駅を楽しむための観光列車もあります!駅では長時間停車をしてくれますので、電車待ちなど考えずにモグラ駅を楽しめます!
大抵「○○もぐら号」のようにモグラと名前がついています!これまた不思議で珍しいですね(笑)
ちなみにもぐら号、なんと復路は名前が変わって「○○ループ号」となるのです!往復で名前が変わる理由については後ほど触れますね!
・谷川岳のアクセス駅!
この駅の周辺には、ほとんど集落がありません。しかし、あるシーズン中はそれなりに利用者がいます!
そう、ここは日本百名山のひとつで、有名な谷川岳の最寄り駅として利用されています!
谷川岳には年間4万人もの人が訪れ、気軽に登れる山としても知られていますが、反面遭難者も多いことで知られます。
なんと、ここから谷川岳ロープウェイに乗り換えて山を楽しむこともできるのです!
初級者から上級者向けまでの変化に富む登山コースを有し、年間4万人を越える登山者が訪れる。これは土合駅からのアクセスがよく取り付きまでに要する時間がさほど長くかからない位置にあり複数のルートが開拓されたためである。しかし危険個所の多さと急激な気候変化が影響し、遭難者の多い山としても知られる。(Wikipedia)
つまり、登山シーズンの土日には多くの人が訪れ、登山客用の臨時列車もある程です!
普段は無人駅ながら、その運転日には多くの人を捌くために駅員さんがやってきます!それが無人駅に改札が沢山ある理由です!
・そもそもなんでこうなった!?
このような不思議な駅構造となったのには、この区間を走る上越線の成り立ちに由来します!
まず、この区間というのは県境、山越えの区間であり、勾配がとてもきついのです。鉄道は性質上かなり勾配に弱いため、昔から様々な工夫によってそれを克服してきました。
一周まわって距離を稼ぎながら坂を緩やかにするループ線やジグザグに走ることによって、ループ線と同じように距離を稼いだり、平地を作って駅を作るスイッチバックなどが有名です。
実は前に紹介した姨捨駅もスイッチバックで坂に無理やり駅を作っているんです!駅名看板にもちゃんとそれが載っているんです!
話は戻りまして、昔はこの区間は単線でありました。あまりにきつい勾配を超えるために、2つのループ線を用いて、坂を超えていました。
その後、日本海側と関東を繋ぐこの上越線の需要が高まり、複線化されることになりました。
その際には、技術が向上していたことで、ループ線の迂回ルートから直線的に一気に国境を越えることが出来るように計画されました!
2つあるループ線の内、東京寄りのものは、13,490mの新清水トンネルにより克服!
そして、もう1つのループ線部分もトンネルを大回り(これは1周まではさせないのでΩ(オメガ)ループ線といわれます)させることで克服しました!
トンネル内の最急勾配も8‰に抑えられています!
しかし、複線化にあたり上下線ともこのルートにしたのではなく、あくまでも増設という形を取ったため、新ルートが下り線専用となり、旧線路は上り線専用となって、現在の形になりました!
つまり、往路がもぐら、復路がループというのは上下線が違うルートで、違った方法で山越えをすることによるものなのです!
・トンネルを抜けると雪国だった
この山越え区間は、上越国境と呼ばれ、関東との境目になっています。
「国境の長いトンネルを超えると、雪国であった。夜の底が白くなった」というのは、川端康成による有名な雪国という小説の冒頭です。実はこれ、この上越国境区間であり、この雪国でもこの区間の旧ルート(当時は単線だったので上下線とも)を抜けた際の描写が、名フレーズを生んだんです!
この上越国境区間は現上り線(旧ルート)の清水トンネル、現下り線(新ルート)の新清水トンネル、そして新幹線用に使われる大清水トンネルの3本のトンネルが並列してします!
それだけ、この区間が重要なのだということです!
ちなみに、この大清水トンネルを掘削する際に発見された水脈の水、みなさんも飲んだことがあるかもしれません!
トンネル工事の際には大きな障害となったこの水脈ですが、現在はJR東日本の自動販売機で売られているFrim AQUA(フロムアクア)として知られています!
実は東京にいながら、みなさんも気軽に上越国境を味わえるんですよ!
でもやっぱり百水は一見に如かず!
コロナウイルスが落ち着いたら、ぜひ行ってみてください!!
ありがとうございました!!